「異物」と「遺物」の意味の違い
【異物】普通とは異なる物
【遺物】前の時代から残っている物
【遺物】前の時代から残っている物
「異物」と「遺物」は、どちらも「イブツ」と読みますが、意味が異なります。
「異物」は、通常とは違った物や異なる物のことです。
人間の体の組織になじまない物という意味でも使われます。
一方、「遺物」は、現在も残されている前の時代の物を指します。
「どのくらい前から残っているものが遺物といえるのか」という定義はしっかり決まっていませんが、歴史に関する分野で幅広く用いられています。
そして「遺物」は「獣骨や果核などの自然遺物」と「石器や土器などの人工遺物」の二つに分けられることもあります。
また、「遺物」には「故人が残したもの(遺品)」「落とし物(遺失物)」という意味もあります。
「異物」の使用例
- 食品に異物が混入していた事実が発覚した
- 異物を飲み込んでしまったときは、すぐに病院へ行くべきだ
- 異物の混入を避けるために、日々入念にチェックを行っている
- 目に異物が入ってしまい、強い痛みに襲われた
「遺物」の使用例
- ここには石器時代の遺物が多く展示されている
- 前世紀の遺物を調べると、その時代の歴史的背景を知ることができる
- 祖父が残した遺物は、大切に保管している
- 多くの考古学者たちが、古代文明の遺物を発掘している
当記事の参考文献
- 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
- 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
- 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年8月21日).
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年8月21日).
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