「将来」と「未来」の違い

「将来」と「未来」の意味の違い

「将来」は、これから来る遠くない時期という意味があります。

一方、「未来」は、これから来る先の時期という意味を持つ言葉で、「過去」・「現在」・「未来」という時の流れの区分の一つです。

どちらも同じような意味ですが、大きな違いが2つあります。

一つ目は、現在からの時期の近さです。

「将来」の方が、「未来」よりも現在から近い時期を表します。

二つ目は、具体的な対象があるかどうかです。

「将来」には具体的な対象がありますが、「未来」にはありません。

例えば、自分の将来の夢を伝える時は「私の未来の夢」ではなく、「私の将来の夢」と表します。

一方、「未来」は、「未来のことは誰にもわからない」といったように、時間の概念として用いられます。

「将来」の使用例

• 彼は将来、優秀な医者になるだろう
• 将来は素敵な家庭を築きたい
• 彼女は将来の展望をしっかりと持っている
• 将来のために、今のうちからお金を貯めておこう

「未来」の使用例

• 10年先の未来では、さらに物価が上がっているだろう
• 未来を支えるのは今の子供たちだ
• 今の科学技術の研究は、きっと未来を良くしてくれるだろう
• 良い未来を築くためにも、一人一人ができることに取り組んでいくべきだ

当記事の参考文献

北澤篤史サイト運営者

1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』（講談社、2024） ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求：人々が何を知りたいのか』（ことわざ学会フォーラム、2023）