「脱出」と「脱却」の意味の違い
【脱出】ぬけ出すこと
【脱却】ぬけ出すこと・捨てさること・ぬぎ捨てること
【脱却】ぬけ出すこと・捨てさること・ぬぎ捨てること
「脱出」とは「ダッシュツ」と読み、危険な場所や状況からぬけ出すという意味があります。
「脱出」は主に、そのままでは危険な場所や囚われている所から抜け出し違う場所へ移ることを表します。
脱出とは危険な場所を回避したり、囚われからの解放のために、物理的な移動を伴う事もあります。
一方「脱却」は「ダッキャク」と読み、良くない状況や状態からぬけ出すという意味があります。
例えば、経営上の良くない状況として”赤字が続く事”が挙げられます。改善策などで一時は黒字になったとしても翌月にまた赤字になるようでは「脱却した」とは言えないでしょう。
すなわち「脱却」とは、もうその心配をする状況では無くなったというニュアンスをも含んでいると言えます。
上述のように、「脱出」とは危険を回避するための行動であり、「脱却」とは良くない状態から抜け出し、通常もしくは良い状況に変化したという意味の違いがあり、また「脱却」は物理的な移動を伴う事は基本的にはありません。
「脱出」の使用例
- この迷路から脱出したい
- 脱出方法を考える
- 流行りの脱出ゲームに挑む
- 牢屋から脱出したい
「脱却」の使用例
- 長く続いた赤字経営からようやく脱却することができた
- 後輩のおかげで古い偏った思考から脱却できた
- 長いスランプからの脱却
- 非庶民的なイメージから脱却する方法を模索する
当記事の参考文献
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 名鏡国語辞典 第三版 北原保雄 編,大修館書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月13日).
- 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表.
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