「公平」と「衡平」の意味の違い
【公平】すべてを平等に扱うこと
【衡平】つりあいがとれていること
【衡平】つりあいがとれていること
「公平」と「衡平」は、どちらも「コウヘイ」と読むことばですが、意味に違いがあります。
「公平」は、自分の好みや情実などで特別扱いをせず、すべてを同じように扱うことを指します。「公」の字は「かたよらない、ただしい」という意味を持ち、「公正」の「公」と同じです。
例えば競技の審判が全ての選手に対して同じルールを適用することを意味します。これは、判断や処理が主観的な偏りなく行われる状態を表します。
一方で、「衡平」は、つりあいが取れていること、すなわちバランスが取れている状態を指します。「衡」の字は「つりあい」を意味し、「均衡」や「平衡」の「衡」と同じです。これは、物事が全体として均等に整っていることを意味します。
例えば、経済政策が社会全体に公平な利益をもたらすように設計されている状態を表すことができます。
「公平」の使用例
- 公平をかく
- 公平にあつかう
- 公平無私
- 社会的公平を期する
- 公平な見方
- 公平さを欠く処分
- 公平な判定
「衡平」の使用例
- 衡平な裁量
- 衡平な分配
- 衡平の思想
- 利益の衡平を図る
- 取引上における衡平の観点
- 社会的衡平に合致する
- 衡平の原則
当記事の参考文献
- 編 山田忠雄・倉持保男・上野善道・山田明雄・井島正博・笹原宏之 (2020)『新明解国語辞典』第八版, 三省堂.
- 監 林 四郎 編 篠崎 晃一 ・相澤 正夫・大島 資生(2021)『例解新国語辞典』第十版, 三省堂.
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年7月8日).
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年7月8日).
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