「現象」と「事象」の意味の違い
【現象】人間の感覚の働きによって知ることができる出来事
【事象】ある事情をもとに現れる出来事
【事象】ある事情をもとに現れる出来事
「現象」は「ゲンショウ」と読み、「人間の感覚を通して知ることができる出来事」という意味があります。
一方、「事象」は「ジショウ」と読み、「ある事情をもとに現れる現実の出来事」という意味があります。
「現象」は「人間の感覚を通して」という意味がある通り、実際に見たり聞いた出来事の具体的なイメージを伝えることができる言葉です。
一方、「事象」には「現象」のように「人間の感覚を通す」という意味はないので、「事象」は「現象」よりも抽象的なイメージとして伝わる言葉といえます。
どちらもほとんど同じ意味に見えて複雑ですが、「現象=人間の感覚を通して知る具体的な出来事」、「事象=ある事情をもとに現れる抽象的な出来事」と把握しておくと、意味の違いを覚えやすいです。
「現象」の使用例
- このような不思議な現象は、誰しも一度は体験したことがあるはずだ
- あのアニメは、世界中で社会現象を起こすほどの人気となった
- この世界に解明できない現象はない
- 目を奪われるほど素晴らしい自然現象がたくさん存在している
「事象」の使用例
- 様々な事象に興味を持つことは大切だ
- 一見無関係な事象も、実は大切な要素だったというケースはよくある話だ
- あの街では不可解な事象が連続して起こっている
- この事象は専門家が誰も解析できておらず、皆頭を抱えている
当記事の参考文献
- 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
- 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
- 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年10月20日).
コメントを残す