「必至」と「必死」の違い

「必至」と「必死」の違い

「必至」と「必死」の違い

【必至】必ずそうなること。必然
【必死】死に物狂いでやること。必ず死ぬこと。

 

必至」と「必死」は、どちらも「ヒッシ」と読みますが、意味は異なります。

必至」とは、必ずそういうことになる避けられないことという意味があります。

」という字は、いたるそこに達するという意味があるので、必ずそうなることを指します。

一方、「必死」という言葉は、死に物狂いで何かに向かう様子、死に物狂いでやる、全身全霊を尽くすことという意味があります。

」という字は、必ずと読むので、読んで字のごとく必ず死ぬという意味もありますが、あまり使われておらず、馴染みは薄いと思われます。

「必至」の使用例

  • この天候では開催中止が必至だ
  • 試合退場が必至のプレーだ
  • 戦闘必至の緊張感が漂う
  • 落第必至の成績だった

「必死」の使用例

  • 必死の努力
  • 必死の思いで逃げる
  • 情報収集に必死だ
  • 必死に食らいつく

当記事の参考文献

  • 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表
  • 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年7月31日).
  • 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年7月31日).
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です