「仮説」と「仮定」の違い

「仮説」と「仮定」の違い

「仮説」と「仮定」の意味の違い

【仮説】まだ証明されていない事柄を説明するために作られた仮の説
【仮定】考えを進めるために作られた仮の前提

 

仮説」は「カセツ」と読み、「まだ証明されていない現象や事柄を説明するために作られた仮の説」という意味を持ちます。

一方、「仮定」は「カテイ」と読み、「考えを進めるために定められた仮の前提」という意味を持ちます。

同じような意味に見えますが、「仮説」は、その仮説が正しかったのかを確かめる必要があります。

しかし「仮定」は、あくまでも考えを進めるために一時的に作られた仮の前提であるため、その仮定が正しかったのかを確かめる必要はありません。

「仮説」の使用例

  • 仮説を検証するためには複数の実験結果が必要だ
  • 彼の仮説を信じるにはまだ早いだろう
  • この研究は大きな利益を生み出す可能性があるという仮説が立てられた
  • 複数の仮説が出ているが、どれも事実であるかは証明されていない

「仮定」の使用例

  • あくまでも仮定の話として聞いてほしい
  • 期限に間に合わないと仮定して、再度計画を立て直すべきだ
  • 最悪の状況を仮定して動いた方が身のためだ
  • この状況が悪化してくと仮定すると、結果的にどのようなリスクが生じるのだろう

当記事の参考文献

  • 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
  • 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
  • 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年8月25日).
  • 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年8月25日).
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です