「機関」と「機構」の意味の違い
【機関】ある目的の達成のため設けられた組織・しかけのある器械
【機構】会社や団体などの組織体やその仕組み・機械内部の構造・はたらく仕組み
【機構】会社や団体などの組織体やその仕組み・機械内部の構造・はたらく仕組み
「機関」は「キカン」と読み、個人や団体が目的達成のために設けた組織や特定の機能を持つ組織という意味があります。医療や交通など、公共的に社会とつながっている組織によく使われる言葉です。
一方、「機構」は「キコウ」と読み、官庁・会社・団体などの活動単位の組織・その仕組みや構造という意味もあります。
「機構」という仕組みはある課題に対し、関係各所のつながりをつくり、経済や社会の発達を推進したり問題解決のための仕組みとなります。
「機関」と「機構」の違いは、「機関」は、特定の目的や機能を持つ組織や団体そのものを指し、「機構」 は、その組織やシステムの内部の仕組みや構造、機能の働き方を指します。
このように、両者は関連していますが、焦点が「組織そのもの」か「その仕組みや構造」かによって使い分けられます。
なお、「機関」という言葉は、しかけやからくりを備えた器械という意味もあります。さらに、電力・水力・火力のエネルギーを動力として機械へ送る装置の事も「機関」と言います。
また、「機構」は、機械内部の構造や、はたらく仕組み・からくりという意味もあります。
「機関」の使用例
- 様々な公共交通機関がある
- 医療機関ではマスクを着用する
- 報道機関への情報提供があった
- 政府機関への立ち入り
「機構」の使用例
- 貧困家庭への支援機構
- 高齢世代の福祉向上の推進機構
- 日本の政治機構
- 各国の社会機構の役割
当記事の参考文献
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年8月26日).
- 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表.
- 名鏡国語辞典 第三版 北原保雄 編,大修館書店.
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