「納得」と「理解」の違い

「納得」と「理解」の意味の違い

「納得」は「ナットク」と読み、「相手の考えや行動をその通りだと認めること」という意味があります。

一方、「理解」は「リカイ」と読み、「物事の意味や内容を正しく把握し、判断すること」という意味があります。

この二つの言葉の大きな違いは、「最終的に認める・受け入れることができたかどうか」です。

「納得」は相手の考えや行動を理解した上で受け入れることができますが、「理解」は物事の意味や内容を把握・判断するだけで、「理解」しているからといって、「納得」できているかどうかはわかりません。

よって、例えば「言っていることは理解できるが、納得はできない」という言葉は、「言っている意味や内容は理解できるが、それを認める・受け入れることはできない」という意味になります。

「納得」の使用例

• あの先生の解説を聞いても納得できなかった
• 納得のいく説明をしてもらえるまでは許さない
• なぜあのような企画が採用されたのか、未だに納得できない
• あれは全員が納得した完璧な説明だった

「理解」の使用例

• 理解のある人達ばかりで本当に助かった
• あの不可解な事件の真相には理解に苦しむ
• 本質を理解するためには、まだ知識が足りていない
• この本の内容は理解できるが、あまり好きではない

当記事の参考文献

北澤篤史サイト運営者

1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』（講談社、2024） ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求：人々が何を知りたいのか』（ことわざ学会フォーラム、2023）