「習得」と「修得」の意味の違い
【習得】習って学び会得すること・学問や技などを自分のものとすること
【修得】学んで学問や技などを覚えて身につけること
【修得】学んで学問や技などを覚えて身につけること
「習得」と「修得」はどちらも「シュウトク」と読み、技・学問・資格などを自分のものとして身につけるという意味があります。
「習得」の”習”という漢字は、ならう・まなぶ・くりかえし学ぶ・ならわしという意味があります。この”習う”とは単に学問だけではなく、全ての教えに対し使います。
また「習得」は、他者から習うという要素が強いです。
一方「修得」の”修”という字はおさめる・学ぶの他にも人格を磨くという意味もあります。
「修得」は主に、学問や技を身につけることに対して使う言葉です。また、使われる場面は、大学の単位や、技であれば空手道の段位などの、一般的なものではない専門的なことが多いです。
また「修得」は他者を見て、学んだり、自分で考えて学ぶというという要素が強いです。
「習得」と「修得」は大変意味が似ており、共通している部分も多くあるため、「修得」を使う場面でも、新聞記事では全て「習得」に統一されています。
使い分ける際の違いは、人からのあらゆる教えに対して使うことが出来る「習得」、学問や技を身につけるのが「修得」と覚えるとよいでしょう。
ただ、どうしても使い分けに迷った際は、新聞記事では「習得」に統一されていることから、「習得」を使用する方が無難ではあります。
「習得」の使用例
- 加工技術の習得に3年かかった
- 完全に習得するまでは見習いだ
- 30歳にしてその業界の生き抜き方を習得していた
- 師匠の所作を真似続けてやっと少し習得した
「修得」の使用例
- 専門単位の修得を目指した
- 5か国語の修得にはこの辞書が必須だった
- インドに行きヨガの精神を修得した
- この論理を修得できるかどうかが大きな山だ
当記事の参考文献
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月5日).
- 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表.
- 編 一般社団法人共同通信社 (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年9月5日).
コメントを残す