「電気」と「電機」と「電器」の意味の違い
【電気】電気現象の元となるもの
【電機】電気を使用して動かす機械
【電器】電気の力で動く器具
【電機】電気を使用して動かす機械
【電器】電気の力で動く器具
「電気」と「電機」と「電器」は「デンキ」と読みますが、それぞれ意味が異なります。
「電気」には、「摩擦電気や電流など、様々な電気現象の元となるもの」という意味があります。つまり、「物を動かす電気エネルギー」のことです。
「電機」には、「電気の力で動く機械」という意味があり、「電気機械の略」です。
工場などで使われる電気モーターなどの機械が「電機」と呼ばれるものになります。
そして「電器」には、「電気の力で動く器具」という意味があり、「電気器具の略」です。
私たちが普段使用している家庭用品のエアコンや冷蔵庫、洗濯機などが「電器」と呼ばれるものになり、主に日用器具です。
なお、新聞紙面においては、電気工事関係の店は「電気店」で、生産用の大型の機械を販売する店を「電機商・電機店」、家庭用品のいわゆる家電を販売する店を「電器商・電器店」と記載します。
ただ、「○○電機株式会社」でも、「電器製品」を作っていたり、「○○電気街」でも「電器」を販売していたり、固有名詞は名称のまま書くので、注意が必要です。
「電機」と「電器」の二つは特に意味が似ていてややこしいですが、「電機=大きな電力を必要とする機械・装置」、「電器=低い電力で使用できる器具・道具で主に日用器具」であると把握しておくと、意味の違いを覚えやすいです。
「電気」の使用例
- 夏はエアコンを酷使するので、電気代が高くなりがちだ
- 部屋の電気の消し忘れには注意だ
- 冬は暖房よりも電気毛布を使用した方が節約になる
- 服を脱ぐときに発生する静電気が苦手だ
「電機」の使用例
- あの工場では最新の発電機が使われている
- 第一志望は、誰もが知る大手電機メーカーです
- 兄は電機工学を学んでいたので、機械には詳しい
- これからさらに便利な電機製品が作られるだろう
「電器」の使用例
- そろそろ電器製品の年末セールが開催される時期だ
- 田舎には近所に電器屋が少ないので、いざという時に買いに行けないのが困る
- 日本の電器メーカーの勢いは弱くなってきている
- 国内産の電器製品が一番安全で安心できる
当記事の参考文献
- 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
- 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
- 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年12月17日).
- 編 一般社団法人共同通信社 (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
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