「偏在」と「遍在」の意味の違い
【偏在】かたよって存在すること
【遍在】どこにでも広く存在すること
【遍在】どこにでも広く存在すること
「偏在」と「遍在」はどちらも「ヘンザイ」と読みますが、意味が異なります。
「偏在」には、「ある場所にかたよって存在する」という意味があります。
「偏在」の「偏」には「偏る(かたよる)」という意味があるので、「偏在=偏って存在する」と把握しておくと、意味を覚えやすいです。
一方、「遍在」には、「広くあらゆるところに存在する」という意味があります。
「遍在」の「遍」には「遍く(あまねく)=広く」という意味があるので、「遍在=遍く(広く)存在する」と把握しておくと、意味を覚えやすいです。
「偏在」の使用例
- 最新のサービスが都市部に偏在していることが、一種の問題となっている
- 富の偏在は貧富の格差を広げる原因である
- 新技術が特定の業界に偏在しているため、他の業界への導入が遅れている
- 多くの人が助かるように、医療サービスが特定の地域に偏在するのは避けるべきだ
「遍在」の使用例
- これは全国に遍在する有名な伝承だ
- 昨今の異常気象による影響は全国に遍在しており、大きな問題となっている
- 世界中に遍在する怪奇現象を集めた番組があれば面白そうだ
- 神は遍在する存在であり、どこにでもいると信じられている
当記事の参考文献
- 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
- 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
- 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年8月28日).
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年8月28日).
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