「人工」と「人口」の意味の違い
【人工】人が手を加えて作り出すこと
【人口】ある地域に住んでいる人の数
【人口】ある地域に住んでいる人の数
「人工」と「人口」はどちらも「ジンコウ」と読みますが、意味が異なります。
「人工」には「自然の物に人が手を加えて新しいものを作り出す」という意味があります。
「人工」の「工」には「物をつくる」という意味があるため、「人が物を作り出す」という意味になります。
一方、「人口」には、「国や町など、ある地域に住んでいる人の数」という意味があります。
「人口」の「口」には「人や家の数」という意味があるため、「一定地域内の人の数」という意味になります。
また、「人口」は「人口に膾炙(かいしゃ)する」という慣用句の中では「世間の評判」「うわさ」という意味で使われています。
これは「人々の話題に上がり広まる」という意味です。
よって、「工(物を作る)」と「口(人や家の数)」の漢字に注目することで、それぞれの意味の違いを把握することができます。
「人工」の使用例
- 救助訓練の一つである人工呼吸のやり方を教えてもらった
- 人工的に作られた自然は、本物の自然には敵わない
- 人工知能は魅力的でもあり、怖くもある
- 宇宙には様々な人工衛星が回っている
「人口」の使用例
- 少子高齢化により、日本の総人口は減少傾向にある
- 都内の人口密度は高まるばかりだ
- 東京の人口の半数以上は地方出身者だ
- 地方から都内への人口の流動はまだ続きそうだ
当記事の参考文献
- 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
- 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
- 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年12月10日).
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年12月10日).
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