「機運」と「気運」の意味の違い
【機運】何かをする際の時のめぐりあわせ・時機
【気運】時勢の成り行き・何かに向かう物事の傾向
【気運】時勢の成り行き・何かに向かう物事の傾向
「機運」と「気運」はどちらも「キウン」と読みますが、意味は異なります。
「機運」とは、何かをする際の時のめぐりあわせ・時機という意味があります。また、簡単な言葉にすると”何かをするのに良いタイミング”とも言えるでしょう。
「機運」の”機”という漢字はきっかけ・はずみ・きざしという意味があり、”運”のはこぶ・めぐる・めぐりあわせという意味が加わり、「きっかけがめぐってくる」ということを表します。
一方「気運」は、時勢の成り行き・何かに向かう物事の傾向という意味があり、世の中の雰囲気や流れが一定の方向へと向かっていることを表します。
”気”という漢字には、ようす・けはい・おもむきという意味もあり、”景気”などの言葉のように、目には見えない物事の動向や流れを指す場合もあります。このように、「物事が流れていく何らかの気配がある」ことを表していると言えます。
「機運」と「気運」は上述のように別語ですが、日本語特有の機微のある使い分けの難しい言葉です。
そのため、新聞誌面では「気運」という文字を使う場合も、「気運」は使わずに、全て「機運」で統一されています。
「機運」の使用例
- 事業改革の機運が到来した
- 機運を待つだけでは事は進まない
- きっといつか私にも挑戦への機運が訪れる
- 機運を強引にでもたぐり寄せるような勢いだ
「気運」の使用例
- 戦闘開始の気運が高まっていた
- A高校の好プレーで勝利の気運を誰もが感じていた
- 新規分野への開拓の気運が営業部内で高まっていた
- 社会変動の気運
当記事の参考文献
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月3日).
- 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表.
- 編 一般社団法人共同通信社 (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年9月3日).
コメントを残す