「矛盾」と「相反」の意味の違い
【矛盾】つじつまが合わないこと・道理が一貫していないこと
【相反】互いに反対であること
【相反】互いに反対であること
「矛盾」とは「ムジュン」と読み、つじつまが合わないことという意味があります。
言葉の意味の由来は、昔の中国の楚という国の商人が、盾と矛を売る売り文句につじつまが合わなかったという故事からきています。
商人)
これはどんな矛も通さない盾だ、そしてこれはどんな盾も突いてしまうことができる矛だ
お客)
では、その矛でその盾を突いたらどうなるのか
商人はこの二つのどちらをも売りたいが為に、つじつまの合わないことを言っていたということから、道理が一貫していないことに対して「矛盾」という言葉を使います。
一方「相反」は「ソウハン」と読み、事柄が互いに反対であることという意味があります。
日常会話では「相反する」と書いて”あいはんする”と読む使い方が主流ですが、辞書で「相反」と調べると「ソウハン」だけが掲載されています。このことから、正しい読み方は「ソウハン」であることが分かります。
しかし、現代では「相反する・した」という使い方の時は”あいはん”と読むことが一般的と言えるため、どちらも覚えておくとよいでしょう。
以上の様に、「矛盾」とはつじつまが合わず言っていることがおかしいという意味であり、「相反」とは2つの物事が反対なことを表していると使い分けましょう。
「矛盾」の使用例
- 容疑者の供述には確かに矛盾はないようだ
- 彼らの言う事は矛盾している
- 思いがけない矛盾が発生した
- 発言と行動が矛盾している
「相反」の使用例
- 娘と息子の反応は相反していた
- 利益相反とはまさにこのことだろう
- 日本と欧州では状況が相反した
- それぞれの相反する結果に驚く
当記事の参考文献
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 名鏡国語辞典 第三版 北原保雄 編,大修館書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月10日).
- 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表.
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