「資料」と「史料」の意味の違い
【資料】研究・調査のもとになる材料
【史料】歴史の研究・調査のもとになる材料
【史料】歴史の研究・調査のもとになる材料
「資料」と「史料」はどちらも「シリョウ」と読みますが、意味は異なります。
「資料」とは、研究・調査のもとになる材料という意味があり、何かを結論づけるための根拠や参考にするべき情報を表します。
「資料」の形式は実に様々で、文献や写真、数値やグラフのデータ、口コミなど、調査に必要な情報で参考にできるものは全て「資料」と言えます。
一方「史料」とは、歴史の研究・調査のもとになる材料という意味があります。形式は過去の文献や記録・遺物などの”遺されている物”となります。
「史料」はその信憑性がとても重要になります。”史料批判”と呼ばれる、いわば”情報の見極め作業”により、その情報の正当性や有効性を順位づけ、研究のもととされます。
上述のように、”様々な研究のもととして使う情報”が「資料」、歴史の研究のための情報が「史料」と覚えておくとよいでしょう。
「資料」の使用例
- 取引先の商品リストを会議の資料として用意して欲しい
- 講演会の企画の資料を配布する
- 資料によると問題の深海生物の生息分布はこのあたりらしい
- 資料の一部は隠ぺいであったことが明らかになった
「史料」の使用例
- 江戸時代の史料を参考にする
- 貴重な史料はセキュリティ付きの倉庫で保存してある
- これらは研究を後押しする大事な史料だ
- この絵画も当時の厳しい暮らしを物語る史料の一つといえる
当記事の参考文献
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月1日).
- 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表.
- 編 一般社団法人共同通信社 (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
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