「形成」と「成形」の意味の違い
【形成】形づくること・形ができあがること
【成形】一定の形を作ること
【成形】一定の形を作ること
「形成」は「ケイセイ」と読み、物質や決まりごとを形づくるという意味があります。
例えば、”互いを尊重し合える社会の形成”という使い方をするときは、互いを尊重し合える社会ということで、法律や社会情勢など、様々な視点から考えることが必要です。
このように、「形成」には、形づくるという意味の中に、あらゆる方面との関係性や影響を考慮して作り上げるという複雑さも含んでおり、最終的な形が定まっていない中で形作っていくというニュアンスがあります。
一方「成形」は、「セイケイ」と読み、意図した一つの形へ作り上げるという意味があります。
例えば、クッキーを焼く前に生地を手で丸めるのも「成形」にあたり、型抜きすることも「成形」です。
出来上がったものに多少のばらつきがあっても、作り手が意図した形を再現する行為が成形と言えるでしょう。
すなわち「形成」は最終的な決められた形が定まっていない中で作られていく、作っていくもので、「成形」は意図した一つの形へ作っていくものです。
「形成」の使用例
- 幼少期の人格形成について学ぶ
- 新しい土地での人間関係の形成
- 法の形成に尽力する
- いち社会の形成者としての自覚
- 何千年にもわたる風化と侵食で洞窟が形成された
「成形」の使用例
- 成形されたプラスチック
- 和菓子職人の成形の様は見事だ
- 成形肉の品質調査結果を検証する
- 色々な素材の成形型を用いる
当記事の参考文献
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年8月22日).
- 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表.
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