「要件」と「用件」の違い

「要件」と「用件」の違い

「要件」と「用件」の意味の違い

【要件】大切な用事・必要な条件
【用件】しなくてはならない仕事や用事・伝えなければならない事柄

 

要件」と「用件」はどちらも「ヨウケン」と読みますが、それぞれ意味が異なります。

要件」は「大切な用事・必要な条件」という意味があります。

要件」の「要」には「物事の最も大切な部分」「いる」という意味があり、「件」には「事柄」という意味があるため、「物事の最も大切な事柄」という意味になります。

用件」は「しなくてはならない仕事や用事・伝えなければならない事柄」という意味があります。

用件」の「用」には、「なすべき仕事」という意味があるため、「なすべき仕事や事柄」すなわち「しなくてはならない仕事や用事・伝えなければならない事柄」という意味になります。

要件」と「用件」はするべき用事や仕事を意味しますが、「要件」の「要」という漢字からわかるように、「要件」は大切な用事や仕事を表し、「用件」は「要件」と比べ、する必要があるが、単なる用事や仕事のように、重要度が低い場合にも用いられます。

このように、一つ一つの漢字の意味も理解しておくと、それぞれの意味の違いを把握しやすいです。

「要件」の使用例

  • 応募の要件を満たしているか確認するべきだ
  • 特典をもらうためにいくつか要件が設定されている
  • 要件を整理した上で、導入するかを決めてください
  • 要件を全て満たしているシステムだ

「用件」の使用例

  • 先に用件を済ませる
  • ご用件を伺います
  • 用件だけ先に伝えよう
  • 用件をメールで送信しておきました

当記事の参考文献

  • 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
  • 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
  • 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年9月22日).
  • 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月22日).
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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