「海藻」と「海草」の意味の違い
【海藻】海にすむ藻・その総称
【海草】海で生育する植物・海の種子植物
【海草】海で生育する植物・海の種子植物
「海藻」と「海草」はどちらも「カイソウ」と読みますが意味は異なります。
「海藻」とは、海にすむ藻という意味があります。身近には、アオノリ・ワカメ・テングサなど、手に入りやすい食用となるものが多くあります。
また、藻の性質として胞子で繁殖するという特徴が挙げられます。「海藻」の根と呼ばれる部分は岩に付きます。コンブに代表されるように、茎と葉の境目が曖昧で全体が葉のようにも見えるものも多くあります。
一方、「海草」とは、海の種子植物という意味があります。よく知られる海草に”アマモ”があります。一般的に「海草」は食用には使われることはありません。
また、「海草」は種子で繁殖するという特徴があります。種子植物であることから、根・茎・葉を持ちやがて花を咲かせます。地上に生息する植物がまさに海中で漂っているようにも見えるでしょう。
また「海草」は、海藻を含む海中の植物という広い意味であることが辞書に明記されています。
厳密には、食用になる胞子で増えるものが「海藻」、食用ではない種子植物が「海草」と覚えるとよいでしょう。
「海藻」の使用例
- 献立に海藻サラダを足してみた
- シュノーケリングで潜り、海藻を触ってきた
- 海藻を引っ張ったら岩ごと取れた
- 海藻のお味噌汁は美味しい
「海草」の使用例
- 海草に何らかの魚が卵を産み付けたようだ
- カヌーのオールに海草が引っ掛かった
- この海草を持ち帰って種類を調べよう
- 波打ち際に海草が打ち上げられていた
当記事の参考文献
- 編 新村出 (2018)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
- 名鏡国語辞典 第三版 北原保雄 編,大修館書店.
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月14日).
- 小学館 例解学習 国語辞典 第十版 金田一京助 編 深谷圭助 編集代表.
- 編 一般社団法人共同通信社 (2022). 『記者ハンドブック : 新聞用字用語集』第14版,共同通信社.
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