「修繕」と「修復」の違い

「修繕」と「修復」の違い

「修繕」と「修復」の意味の違い

【修繕】壊れているものを整えて直すこと
【修復】壊れているものを元の状態に直すこと

 

修繕」は「シュウゼン」と読み、「壊れているものや悪いところを整えて直すこと」という意味があります。

一方、「修復」は「シュウフク」と読み、「壊れているものや悪いところを元の状態に直すこと」という意味があります。

どちらも似たような意味に見えますが、「修繕」は「壊れている箇所の本来の機能を回復させること」であるのに対し、「修復」は「壊れている箇所を元の状態に戻すこと」を指しています。

修繕」はたとえば建築物の劣化を直す時に、元の状態ではなく、補強してあげたり、部品をかえてあげたりする際に使い、「修復」は歴史的な文化財などが壊れた時に、元の状態に戻すという時に使います。

また、「修繕」は物に対して用いられますが、「修復」は物だけでなく、破綻した人間関係を元の良い状態に戻す時にも用いられます。

よって、「修繕=修理」「修復=復元」であるとイメージしておくと、それぞれの意味の違いを把握しやすいです。

「修繕」の使用例

  • 雨漏り防止のために、屋根を修繕する必要がある
  • 壊れてしまったバッグを修繕に出した
  • 服のボタンが取れかかっているので、修繕する必要がある
  • 修繕に出していた鍵が戻ってきた

「修復」の使用例

  • 戦争で壊された建築物が見事に修復されていた
  • 道路の修復工事には数カ月かかるらしい
  • 冷え切っていた外交関係がとうとう修復された
  • 破綻した人間関係を修復させることはとても難しい

当記事の参考文献

  • 編 山田忠雄、柴田武、酒井憲二、倉持保男、山田明雄、上野善道、井島正博、笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
  • 著 北原 保雄(2011-2019)『明鏡国語辞典』第二版,大修館書店.
  • 編 新村出 (2018,2019)『広辞苑』第七版, 岩波書店.
  • 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月11日).

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